講師のつぶやき 第108回
「夏休みボケ」から生活リズムを取り戻すための再起動術 山内裕昌
□暦の上では秋とはいえ、まだまだ日差しには夏の名残が色濃く残っています。この時期、どうしても避けて通れないのが「夏休みボケ」です。生活リズムの乱れ、長時間勉強することへの心理的なハードル、そしてなんとなく漂う「まだ夏を引きずりたい」という感情。これらは、皆さんがこの夏、それだけ全力で時間を過ごしたという証でもあります。しかし、ここからが勝負の後半戦。秋は、一年の中で最も実力が伸びる「黄金期」です。この大切な時間を最大限に活かすために、生活リズムを再起動させるための3つの戦略を伝えます。
ステップ1:いきなり「全力」を目指さない(スモールステップの術)
□休み明けから、以前と同じペースで勉強しようとすると、ほぼ確実に挫折します。まずは「エンジンをかける」ことを最優先にしましょう。いきなり数時間の勉強を目指すのではなく、「まずは机に座って教科書を開く(5分)」「昨日の英単語を10個だけ見直す」といった、小さな目標からスタートしてください。自転車と同じで、止まっている状態から漕ぎ出すのが一番エネルギーを使います。まずは「動き出すこと」だけに集中する。その小さな成功体験が、脳を少しずつ「学習モード」へと引き戻してくれます。
ステップ2:「夜型」から「朝型」への静かな移行(環境のリセット)
□夏の間、つい夜更かしをしてしまったという人は多いはずです。これを強制的に直そうとすると、自律神経が悲鳴を上げます。コツは「夜に頑張る」のをやめて、「朝の15分」を大切にすることです。夜にやろうとしていた課題を、翌朝の15分に回してみてください。朝の静かな空気の中で、前日習ったことや計算問題を解く。この「朝の習慣」を一つ作るだけで、夜の睡眠の質が変わり、日中の授業の集中力も劇的に向上します。秋は日が短くなります。だからこそ、朝の時間を味方につけた人が、この学期を制します。
ステップ3:「秋の目標」を一つだけ決める(焦点の固定)
□ボケの原因は「何をすればいいか、ぼんやりしていること」にあります。夏休みという広大な時間から、学校という限られた時間へ。その切り替えを助けるために、今月達成したい目標を「一つだけ」決めてください。
□「中間テストで〇〇点を取る」「間違えた問題は必ずその日のうちに解き直す」など、なんでも構いません。目標が一つあれば、迷いが消えます。悩みすぎる時間を、そのまま行動するエネルギーに変えてしまいましょう。
保護者の皆様へ
□いつも当塾の運営にご協力いただき、ありがとうございます。この時期、お子様が学校生活と勉強の両立に苦戦しているように見えても、どうぞ焦らないでください。大人でも連休明けには仕事のリズムを取り戻すのに時間がかかります。子供たちにとっての「学校再開」は、私たちが思う以上に大きなエネルギーを必要とします。ご家庭では、ぜひ「生活リズムを整える」ことを最優先に、温かい食事と規則正しい生活を支えてあげてください。また、塾に来るだけで、彼らは「やるべき場所」としてスイッチを切り替えています。塾で頑張っている姿をぜひ認めてあげてください。
□さあ、新しい学期が始まりました。私たち講師も、皆さんの秋の飛躍を全力でサポートします。また一緒に、新しい目標を追いかけていきましょう。





